安全のためしっかり肉に火を通すことが重要ですが硬くなりがちなのが難点です。
そこで、火入れをしっかりした上で、かつ柔らかい肉に仕上げるための工夫として、
冷蔵庫から出し常温に戻しておいた肉を塩麹の酵素で柔らかくしてから、蒸します。
シカ肉はたんぱく質が多く、脂質が少ないためパサパサしがちですが
焼くのではなくアルミホイルでくるんで蒸すことで熱が柔らかく伝わるため、肉が硬くなりにくいです。そして蒸すことでパサパサになるのを防ぐことができます。
心配されがちな、火加減や火の通り具合も、沸騰したら弱火で5分、とわかりやすくしました。また家に蒸し器がなくても出来るようフライパンを使っています。
家庭で簡単にぱぱっと出来るよう、工程はシンプル。材料は手に入りやすいもの
道具も少なくしました。
火からおろしたあとも、肉を休ませる時間をおくことで、ゆっくり中心部まで火が通り、肉汁の流出を防ぎます。
きゅうり、みょうが、トマト、くるみなどほかの食材の歯ごたえもそれぞれ違っていて、飽きずに食べられるようになっています。またタレも混ぜ過ぎずにかけることで、味の変化を楽しめるように工夫しました。
栄養面では、タンパク質の吸収をよくするために塩麹を使用しました。発酵食品と組み合わせることで、麹の酵素がタンパク質を分解し、旨味も栄養素もアップし、柔らかくなります。
また、タンパク質、鉄分の吸収率をUPするビタミンCを含むミニトマトを多く取り入れました。
そして、機能性アミノ酸のアセチルカルニチンの流出を防ぐために、加熱方法は蒸す方法を選択し、肉汁もタレと合わせることで栄養をのがさず調理します。
ジビエのハードルを下げて美味しく手軽にシカ肉を家庭で食べられるようになることで、今日は牛肉にしようか?今日はシカ肉にしようか?と選択肢が広がります。
シカ肉の消費量が高まれば、処理工場も増え、近くに処理工場があれば猟師が駆除した個体をスムーズに持ち込めるようになります。
シカ肉を買い取ってもらえるようになれば、猟師を職業にする若手が増えます。
また高く買ってもらうために狩猟技術の向上がなされ、半矢の個体が減ったり事故防止にもなります。
結果、獣害は減り、森林の生態系は戻り、農家さんも助かって、もしかしたら野菜も安く流通し、食料自給率もUPする好循環がうまれるかもしれないと思っています。
ですから、だれでも美味しく簡単に、特別な道具がなくてもスピーディーに出来るメニューにしました。
材料 | 分量 |
---|---|
シカ肉(もも肉)1600円 | 400g |
きゅうり200円 | 2本 |
ミニトマト400円 | 16個 |
みょうが130円 | 2個 |
ゴマ油37円 | 8g(小さじ2) |
塩麹19円 | 14g(小さじ2) |
レッドキャベツの芽100円 | お好みで |
ラー油 | お好みで |
【タレ】 | |
砂糖6円 | 18g(大さじ2) |
醤油12円 | 36g(大さじ2) |
酢5円 | 10g(小さじ2) |
くるみ8円 | 20g |
練りごま153円 | 45g(大さじ3) |
※調味料はすべてメーカー小売価格でグラム計算(切り上げ) |