★第5回ジビエ料理コンテスト 一般社団法人全日本司厨士協会会長賞受賞★
羽鳥 雅晴 様(イタリア料理シェフ・埼玉県さいたま市)
レシピのポイント・開発者のコメント
今回 ジビエ料理を通じて、埼玉の食材の魅力を改めて伝えたいと思いました。
秩父の鹿だけではなく、さいたま市ヨーロッパ野菜研究会の野菜とリゾット米、鶴ヶ島のサフラン、深谷のハチミツ、秩父のワインを今回使わせて頂きました。埼玉の地産地消を感じて頂けたらと思います。
それを、イタリアで感じたスローフードと合わせ、ピアットウニコに仕上げました。
鹿肉が鉄、たんぱく質、ビタミンB2、ビタミンB6が豊富ということなので、他の食材で、糖質、脂質、ビタミン、ミネラルを加え、一皿で栄養が取れ、鹿肉のもつ栄養の吸収率も上げられるようにしました。
鹿肉を、鹿肉で包むことにより、二種類の鹿肉を楽しめればと思います。
まわりのスカロッピーネのような仕上がり、中のタルタルのような仕上がりにし、クロカンテ、赤ワインソース、ジャムと一緒に食べる事により、口の中で、甘い、辛い、酸っぱい、苦いと食べる毎に味わいに変化をつけ、バケットも合わせる事により、食感の変化も加えてみました。
また、調理工程は、ほぼ包むだけなので、特別な技術なく作れ、今回は、リストランテ使用の一皿盛りに仕上げましたが、パニーニやピアディーナなどにも挟め、カジュアルに食す事もできます。
材料 | 分量 |
《グリーヴェ》 | |
鹿もも | 600g |
ハーブ塩 | 8g |
コショウ | 4g |
あみ脂 | 120g |
オリーブオイル | 10g |
《サフランリゾットジャム》 | |
米(和みリゾット) | 100g |
グラニュー糖 | 20g |
ブロード | 200cc |
塩 | 5g |
サフラン | 0.2g |
水 | 350cc |
《コントルノ》 | |
カラフル人参 | 4本 |
塩 | 2g |
スティッキオ | 4本 |
バター | 20g |
《バケット》 | |
バケット | 40g |
オリーブオイル | 40g |
《スパイスクロカンテ》 | |
ハチミツ | 40g |
ペペロンチーノ | 1g |
黒コショウ | 1g |
クミン | 1g |
シナモン | 1g |
フェンネルパウダー | 1g |
《ソース》 | |
兎田ワイナリー赤ワイン | 250cc |
トレヴィーゾ | 60g |
《飾り》 | |
ペチュニア | 8輪 |
アマランサス | 12枝 |
ピーシュート | 4枝 |
【お米のサフランジャム】を作る
水にサフラン、塩、ブロードを加え沸かす。お米を入れボイルする。柔らかくなったら、取り出しグラニュー糖、ボイルしていたサフラン水を足しながらジャムにする。
【スパイスクロカンテ】を準備する
ハチミツに表記のスパイスを加え、200 度のオーブンで焼き、一枚のシートにする。
【鹿肉のサルシッチャ】を準備する
鹿のもも肉の半分を1cm 角にカットし、ハーブ塩、コショウ、オリーブオイルでマリネする。残りの鹿肉をカットし、肉たたきで伸ばしシートにする。マリネ
した鹿肉とジャムをシートで包み、外側を網脂で包み、オリーブオイルと共に、真空パックにし、78度のスチームコンベクションオーブンでスチームをかけながら、15 分間火を入れる(中心温度が 75 度になり、一分の加熱を目安とする)。袋から取り出し、フライパンで表面に焼き色をつける。肉汁は、漉して赤ワインに混ぜる。
【コントルノ】を準備する
野菜を、フライパンにバター、オリーブオイルと入れ、弱火でゆっくりと火を入れる。仕上がり時に塩を振りかける。(季節により、付け合わせの野菜は変わります)
【ソース】を準備する
先ほどの赤ワインとカットしたトレヴィーゾを火にかけ、トレヴィーゾを柔らかくする。
【バケット】をオリーブオイルで焼く
お皿に、バケット、ソース、サルシッチャの順に乗せ、サルシッチャの上にスパイスクロカンテを乗せ、余熱で溶かす。仕上げに、横にコントルノ、飾りのマイクロハーブを飾る。