2021年06月18日
6月15日、駒場学園高校さま(東京・世田谷区)からのご依頼を受け、食物調理科の2年生に、ジビエの解体・調理の講習を行いました。
これは、同校が進めるSDGs(Sustainable Development Goals)の取り組みの一環。弊協会の代表理事の藤木が同校出身であったことから実現したもので、ジビエをサステナブルフードとして捉え、その取り扱いを学ぶというもの。今年4月30日に第1回として3年生34名に鹿の解体・調理の講習を実施し、今回は2回目として2年生45名を対象に行われました。
講習は前半が座学、後半が実習という構成です。座学では藤木および事務局長・鮎澤が、「なぜ今ジビエなのか」をSDGsの観点も交えて解説。また、国産ジビエ認証を紹介しつつ、家畜の肉とは異なり、料理人もまた、安心・安全に注意する必要があることなどを伝えました。
この日は解体講習のため鹿を2頭用意し、班ごとに、生徒の皆さん全員に、少しずつではありましたが実際にナイフを入れ、解体を体験してもらいました。生徒からは「肉がどうやって付いているのかが分かって興味深い」「筋膜の付き方、取り方が難しいが勉強になった」といった声が聞かれました。
調理講習では、全員が鹿ロースのポワレを調理してもらいました。手本を示す際に藤木は「素材としっかりと向き合うことが大事」と話し、単にレシピ通りに調理するのではなく、なぜアロゼし、ルポゼするのか、なぜバターなのか、なぜコショウをするのか、その意味や理由もきちんと考えるよう促しました。
解体した肉も生徒たちが簡単に調理して試食し、部位ごとの味の違いを確認し、他にも、藤木が調理した鹿肉のテリーヌや唐揚げなども試食してもらいました。年齢が若いほど味覚は敏感だと言われますが、さすが調理科の生徒たちだけあって、非常に鋭く、明敏な味の分析・理解をしていたことが印象的です。若者に試食してもらうことの重要性が分かり、協会にとっても貴重な体験となりました。
弊協会ではかねてより、若い料理人、調理師にもジビエの理解・普及促進をする必要があると考えておりましたが、今回の講習はその好例となりました。前回の講習の様子はメディアでも取り上げられ、各所から反響をいただきました。今後も若い皆さんを対象にした講習に力を入れていきたいと考えています。
※日本ジビエ振興協会では、ジビエの解体や調理などの講習ご依頼を承っております。ご検討の際は、お気軽にお問合せください。【お問合せフォームはこちら】